この日は既に3つのゴーストタウンを訪れたのですが、日が暮れるまでにもうひとつくらい行けそう。この辺りはどの方角に行ってもゴーストタウンだらけで、どこに行こうか迷ってしまうのですが…。
朝から人の気配がない場所ばかりうろついていたので、最後は少しだけメジャーな Belmont(ベルモント)というゴーストタウンに行くことにしました。
ここは町の中心部まで舗装道路が通じているので行きやすいのがグット。アメリカの歴史登録財(National Register of Historic Site)にも指定されています。
ベルモントは標高7400ft(2255m)に位置している町。ドライブの最中はあまりそんな感じがしませんでしたが、結構標高のある場所。
昔からこの地域は一年を通して泉が湧いていたので、元々は Shoshone Indian(ショショー二族)の憩いの場だったそうです。
1865年に銀が見つかったのを機に、商業コミュニティが発展。特に町の東側は鉱業の中心地で、多くの外国人労働者が集まっていたそう。
ピーク時には6つの工場が操業しており、その時の人口は2千人~1万人の間と推測されています。
学校、教会、郵便局、新聞社はもちろん、ホテル、レストラン、サルーンなど100件以上のビジネスがあり、チャイナタウン、競馬場、売春街まであったとか。
1867~1905年まではカウンティの行政の中心地で、郡庁舎もありました。
修復が続けられているので良い状態で残っています。
ベルモントは “悪党の町” という評判があって、酒場での乱闘、発砲事件、抗争、リンチ、殺人も絶えなかったと言われています。
1860年に建てられたこの工場は、Combination Mill と呼ばれていました。
町で一番大きな工場で、40台の砕鉱機があったそう。
レンガで出来た煙突は、見上げると首が痛くなるほどの高さ。
1890年までには、ほとんどの鉱山は利益が出なくなり閉鎖となってしまったそう。
人々は新しく発見された鉱山町へ移り、町の人口も減少しました。
それでも町は完全に放置されることはなく、一次世界大戦中に起こった新しい鉱業活動が、町をある程度まで生き返らせたそうです。
1915年に建てられたこの工場は、先に出た Combination Mill のレンガを再利用して作られたんだとか。
今でもこの町には何人かの住人がいるようで、私も人や車を見かけました。
ここは一見の価値ありのゴーストタウン。
今回は細かい所まで全部見る時間がなかったのですが、興味深い建物も多いので、またゆっくりと訪れたいなと思います。
行き方
Tonopah(トノパ)の町から北東へ約50分のドライブ。US-6 から SR-376 を約13マイル北上、右折してSR-82 を約27マイル進むと町の中心部に到着します。この道はそのままメインストリートになっています。Leon Street との交差点に掲示板があってポイントが表示されているので、廃墟巡りの参考にすると良いです。
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