Chaco Culture National Historical Park 2024(チャコカルチャー国立歴史公園)

ニューメキシコに来ると、行きたいところが山ほどあっていつも困ってしまうのです(笑)。東西南北どの方向に行っても魅力的な所だらけ。迷いに迷った挙句、今回は北西部を探索することにしました。

この辺りはニューメキシコの乾いた砂漠風景とネイティブアメリカンの遺跡を堪能できる地域。まずはその代表チャコカルチャー国立歴史公園へと向かいます。今回で3回目なので、まだ見たことのないものを中心に見て行こうと思います。

まず向かったのはビジターセンター。ここでキャンプ場(Gallo Camptround)にキャンセルが出ているか聞いてみたかった。予約サイトではずっと空き無しでしたが、もしかして当日キャンセルがあるかも?とダメ元で聞いてみました。そしたらなんと!オンライン予約とは別に当日枠があるとのこと。やった~ 無事今夜の寝床を確保することができました。これで安心して遅くまで園内を探索できそう。

さて、今回ここに来た一番の目的は Supernova Pictograph(新超星 壁画)を見る事。長いトレイルの先にあるので今まで行くのを躊躇していたのですが、やはりここに来てこれを見ないのはもったいない。

最初の約2マイルの間、他にも様々な壁画を見れます。

 

Petroglyphs, Chaco Culture National Historical Park

 

そして Supernova Pictograph に到着。想像してたよりもずっと高い場所に位置していました。

 

Supernova Pictograph, Chaco Culture NHP

 

太陽、三日月、手のシンプルな壁画ですが、どこか印象的。1054年に観測された超新星爆発(SN 1054)を描いたものと考えられています。この出来事を知っていたということは、やはり古代プエブロ人は天文学の知識に豊富だったんですね。

このトレイルは Penasco Blanco Trail と呼ばれており、終点には Penasco Blanco 遺跡があるのですが、もともとそこまで行く予定はしてませんでした。でも折角ここまで来たから行ってみようかと思い立ち、でもルートが明確に分からずどうしようか迷っていました。そしたらトレイル上で出会ったアメリカ人男性が一緒に行こうというので、ついて行くことに。しかし想像よりも岩登りが多く、なかなか到着しない…。

 

Peñasco Blanco, Chaco Culture National Historic Park

 

やっと着いたと思ったらもう日暮れ。慌てて写真を撮っていたら、一緒に来た男性は「僕はもう行くね~」とさっさと帰ってしまったのです。帰り道が分からなくなるので慌てて私たちも彼の後を追いました。急いで歩いたけど、なんせ長い道のり。あっという間に日が落ち、空がどんどん暗くなり、途中で完全な暗闇になってしまいました。

真っ暗闇の中、トレイルが見えなくてウロウロしている間に相棒ともはぐれてしまって…😢 さすがの私も暗い草むらの中をひとりで歩くのはかなり怖かった。コヨーテの鳴き声がすぐ近くで聞こえた時は心臓バクバク。携帯で現在地を確認しながら必死に歩き、やっとのことで車にたどり着いた時は心の底からホッとしました。相棒もしばらくして到着。ふたりとも無事戻ってこれて本当に良かった~。いやホント、今回は本気で怖かったです。

思ってもいなかった結末で、折角取れたキャンプサイトをエンジョイする気力もなく… 倒れるように就寝😂

 

翌朝は美しい朝焼けで目覚めました。気力も回復したので、まずは Pueblo Bonito(プエブロ・ボニート)遺跡の散策です。

 

Ancient Doorways, Pueblo Bonito, Chaco Canyon

 

プエブロ・ボニートは、紀元850年から1150年にかけて計画的に建設を重ね、チャコ文化の中心地として機能していました。約800の部屋、3個のグレートキバ、32個のキバを持つ壮大な建築物。

 

Ancient Doorways, Pueblo Bonito, Chaco Canyon

 

天文学的な知識を使った窓、ドア、通路の設計、また高度な石の積み上げ技術を使った建築で知られています。

何回来てもこれらのドアをくぐりぬけるのは楽しい♪

 

この後は、前回も行ったプエブロ・ボニートを上から眺めるポイントへ向かいました。Pueblo Alto Trail を1マイルほど登るのですが、人がやっと通れるくらいの狭い岩の隙間を登って行きます。

 

Pueblo Bonito from the Cliff top, Chaco Culture NHP

 

上から見るとこんな感じなんです。

このどこまでも続く空と渓谷を眺めていると、当時の人々も同じ景色を眺めていたんだなと、ちょっと不思議な感覚になります。古代の人々に思いを馳せる時間。これもチャコカルチャーに来た醍醐味かもしれませんね。

 

 

行き方

ナショナルパークが推奨している、チャコカルチャー国立歴史公園へのオフィシャルな行き方は次の通り。

ニューメキシコ州 Farmington/Bloomfield の町からUS 550を南下、Nageeziという町の3マイル南にある CR7900という道路に入ります(チャコへの看板が出ている)。この道を約5マイル進んでCR7950を右折。CR7950は次第に未舗装道路になります。ここから公園入り口まで約13マイル、道は比較的走り易いですが最後の4.5マイルは結構デコボコしているので注意。

他にもチャコカルチャーの周りにはたくさんの Indian Route が通じていますが、全て未舗装道路で天候などのコンディションによって通れないことも多いのでご注意。

 

トレイル情報

今回私たちが歩いたのは以下2つのトレイル。

Penasco Blanco Trail: 往復 7.5マイル(12km)、標高差337フィート(115m)。Supernova 壁画までの約3マイル(4.8km)は多少のアップダウンはありますが、全体的にはフラットで難しくはありません。最後にドライウォッシュを渡り、崖を少し登ると壁画に到着します。Penasco Blanco 遺跡はそこから更に0.8マイル(1.3km)先。ごつごつした岩場を登って行くので、距離は短いですが結構疲れます。所々ケルンが置いてありますが、分かりにくいかも。前もってネットで詳細なルートを把握しておくと安心です。トレイルヘッドは園内の舗装道路の一番奥にある駐車場です。

夏はとても暑く、冬はとても寒くなると思うので、それなりの服装、十分な水と食料の準備をお忘れなく。

 

Pueblo Alto Trail(プエブロ・ボニートのオーバールックまで): 距離は約1マイル(1.6km)。トレイルヘッドは Kin Kletso 遺跡の裏側にあるので、上記の Penasco Blanco Trail の駐車場と同じ場所に車を止めてそこから歩いていきます。最初に狭くて急な崖を登り、その後は所々に置いてあるケルンを目印に歩いていくとオーバールックに到着。

 

 

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