Tybo, NV(タイボ)

さて、今回のゴーストタウン巡りもいよいよ最終日。

最後に訪れたのは、トノパーからUS-6を西へ1時間強走ったところにある、Tybo(タイボ)という町。ここも私的にはかなり好きなゴーストタウン。絵になるシーンが多々あり、写真の撮り甲斐がありました。

US-6からとても状態の良いダートに入ってしばらく走ると、Tybo まであと5マイルのサイン。

 

Road to Tybo Ghost Town, NV

 

1866年に金が発見されたことがきっかけにこの地域で鉱山活動が始まりましたが、正式に町が出来たのは1874年。Tybo という名前は Shoshone Indian(ショショー二族)の言葉で ”White Man’s District(白人の地区)”という意味だそう。

主に銀、鉛、亜鉛などが採れて、鉛に関しては国内でも有数の産地だったとのこと。ピーク時の人口は1000人で、学校、郵便局、新聞社、銀行、お店やサルーンも何軒かありました。

 

Abandoned General Store, Tybo, NV

 

始めは平和で静かな町だったのですが、徐々に人種間の問題が出てきたそうです。ヨーロッパからの移民(アイルランド人、コーンウォール人、中央ヨーロッパ人)の間で対立が起こっていたのですが、後に彼らは団結して中国人の木こり達を町から追い払ったそう。

1881年になると鉱石の品質が劇的に低下、タイボの鉱山会社(Tybo Consolidating Mining Company)の事業は失敗に終わり、町の人口は激減。

 

Tybo Ghost Town, NV

 

その後いくつかの鉱業会社が操業を再開しようとしたのですが、全て失敗。そして1937年には最後の工場も閉鎖されました。

現在はいくつかの廃墟が残るゴーストタウン。

 

Tybo Ghost Town, NV

 

ジェネラルストアだったという建物の中。

 

Tybo Ghost Town, NV

 

このジェネラルストアの隣にまだ人が住んでいるような家がありました。家の前に車が停まっていたので、中に誰かいたようです。この町をケアしている人の家なのかもしれません。

その先にも道が続いていたのですが、道が悪そうだったので車を停めて歩いてみました。

 

Tybo Ghost Town, NV

 

他にもまだ廃墟がありました。

 

Tybo Ghost Town, NV

 

倉庫のような建物の中には、まだ物が沢山置いてありました。

まだそんなに古くなさそう。

 

Tybo Ghost Town, NV

 

生活感の残る廃墟を見ていると、当時の空気がまだそのままそこに残っているよう。それと同時に、今の自分たちの生活もこんな風に過去のものになって行くんだな~と思わされる。そして未来の誰かがその残骸を見て、またあれこれ想像をするのかなと… 思いを巡らせてしまいます。

過去と今と未来を同時に感じる、不思議な空間。

それこそが、私にとってゴーストタウンの魅力なのかもしれません。

 

 

行き方

ネバダ州 Tonopah(トノパ)からUS-6を Warm Springs を越えて西に約60マイル走り、左側に出てくる道を左折。この道は入ってすぐのところに軍の施設と飛行機の滑走路があるのですが、その敷地を通り抜けていきます(公衆道なので走っていて問題はありません)。この道はすぐにダートとなりますが、とても良い状態。この道を約8.6マイル走ると廃墟に到着。

 

 

 

 

Leave a Comment