Blair, NV(ブレア)

ここ2日くらいネバダ西部の国道や州道を走っていて思うのは、意外と車走ってるな~ということ。もちろん交通量はとても少ないのですが、ネバダ州の田舎道では何十マイルも車一台見かけないってこともあるので、そんな感じかと思ってたんです。

しかも大きなトラックが多く、片道一車線のフリーウェイでは追い越しをしないと、なかなか前に進みません。次から次へと追い越しをしまくり、何気に追い越し上手になったような気がします(笑)。

さて、次に向かったのは、US-95 から SR-265 を約20マイル南下したところにある、Blair(ブレア)というゴーストタウン。

ここもTonopah(トノパ)周辺にある他のゴーストタウンと同じで、ゴールドラッシュ時代に出来ては消えた、典型的なブームタウン(新興都市)。しかも、約10年というとても短い生涯の鉱山町だったそうです。

 

Blair Ghost Town, NV

 

1906年、すぐ近くにあったSilver Peak(シルバーピーク)という町の鉱山会社( Pittsburgh-Silver Peak Gold Mining Company)が、シルバーピーク周辺の土地に人為的に引き上げられた法外な値段を払うことを拒否。町から北3マイル離れた場所を調査し、そこに工場を建てました。そしてその町をBlair(ブレア)と名付けたのが始まりです。

 

Blair Ghost Town, NV

 

工場には100個以上の Stamp Mill(砕鉱機)があり、1907年当時ネバダ州で一番大きな施設だったそう。

また Tonopah & Goldfield 本線まで通じる17.5マイルの長さのシルバーピーク鉄道も建設されました。

 

Blair Ghost Town, NV

 

町の人口は約700人。

郵便局、数件のサルーンやホテルがあり、ブレア・プレスという新聞まであったそう。

 

Stamp Mill Foundation, Blair, NV

 

しかし低品質の鉱石では利益が出なくなってしまったため、1915年に工場は閉鎖。

今は丘の上に工場の土台と小さな建物が残るのみ。

 

Blair Ghost Town, NV

 

1920年までには完全なゴーストタウンとなってしまいました。

見渡す限りの荒野の中にいると、ここに大きな工場や町があったなんて、なんだかちょっと不思議な気もします。まるで荒野に吹く風のように、あっという間に出来て、消え去ってしまったのかな…。

 

Cinder Cone on SR-265

 

SR-265沿いには、ブレアの町からも良く見える Cinder Cone(噴石丘)があります。

 

ところで、この地域は Clayton Valley(クレイトンバレー)と呼ばれていて、米国で唯一、また世界でも有数のリチウム鉱床。商用グレードのリチウムを高濃度に含む塩水が採れる場所で、現在もリチウムの生産は続いています。Silver Peakという町は今も残っていて、まだ100人以上の人が住んでいるそう。

ゴーストタウン巡りは、その土地の歴史、地質、資源など幅広く知ることができるのが面白いです。

 

 

 

 

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