砂漠のユタ州と南国ハワイ、一見なんの関係もなさそうな組み合わせ。
でも実は、このふたつの州にも歴史的な繋がりがあったのです。
グレートソルトレイクの南に、Iosepa(イオセパ)というゴーストタウンがあります。ここは1800年代の後半にハワイから移民してきた人々が住んでいた町。
荒涼とした大地にぽつんと立つ町の看板。
Aloha の文字とパームツリーがこの地には異質すぎる。
Iosepa とはハワイ語で Joseph(ジョセフ)の意味。
ひっそりとした空気の中、この南国チックなサインがどこか物悲しく映りました。
モルモン教会の初代総長である Joseph Smith の記念碑。
最初にこの地に住み始めたのは約50人のモルモン教徒。彼らはソルトレイクシティにあるモルモン教本部の近くにいたくてハワイからやって来たのですが、周辺の土地は既に他者に取られていて、唯一空いていたのがこの人里離れた砂漠の土地だったそうです。
現在まで残っているオリジナルの建物は、お墓と Fire Hydrant(消火栓)のみ。
彼らは独自の灌漑システムを作り、グレイトソルトレイクの Stansbury Bay から各自の家に水を引いていました。作物や花、家畜を育てながら町を作り上げ、ピーク時には人口が228人まで増加。1911年には、最も手入れの行き届いた町として州から賞をもらうほどだったそう。
しかしハワイの人々にとって乾燥した砂漠の生活はやはり厳しく、次第に病気などで人口が減っていきます。
そしてハワイ本土にモルモン教の教会が完成すると、ほとんどの人々はハワイに帰ってしまい、1917年にはゴーストタウンとなりました。
お墓には貝殻のネックレスが飾ってありました。これを見ると、やっぱりハワイなんだなと感じます。
その後この土地はしばらく放置されていたのですが、1980年代になってポリネシア系の子孫がこの地に集まり、お墓やフェンスなどを整備し始め、記念碑を立てるまでになりました。
今では毎年5月のメモリアルデイ・ウィークエンドにお祭りが開かれ、この時だけはポリネシアン系の家族や友人など大勢の人々で賑わうそうです。
ユタ州の歴史を少しだけ学んだ後、ここから車で5分のところにある Horseshoe Springs Wildlife Management Area(ホースシュースプリングス野生動物保護区)にも寄ってみました。
ここは野生動物保護区であると同時に、 ゴールドラッシュ時代に人々が行き来した歴史的なトレイル、 California National Historic Trail の一部でもあります。
なんと天然の温泉があるのです。上から見ると馬蹄の形をしているので、Horseshoe Springs という名前がついたそう。
外の気温が低いので湯気が出ていましたが、手を入れてみたらぬる~いお湯。後で調べたら水温は21℃とのこと。魚釣りができて、泳ぐこともOKだそうです。
行き方
ユタ州ソルトレイクシティから西へ約60マイル、1時間のドライブです。I-80 の Exit 77 を下り、左折してUT-196(Skull Valley Rd) に入ります。約14マイル進むと Iosepa と書かれた青い看板があるので、そこを左折して状態の良いダートロードを約1マイル進むと到着です。
Horseshoe Springs Wildlife Management Area は Iosepa から来た道(UT-196 /Skull Valley Rd)を戻ること約4.7マイル。左側の道(Horseshoe Spring Rd)を入っていくと、パーキングエリアと、インフォメーションの看板があります。
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いつの間にか色々な所に行ってたのですね。
Nine Mile Canyonのペトグラフも素敵だし ファンタジーキャニオンのボコボコ具合も良いなぁ。スパイラルジェティのピンクの水は神秘的
antelope islandにヤマアラシがいるんだね。聞いた事あるけど見たの初めてかもやはり自然は良いよね。
Iosepaこのゴーストタウンは知らなかった 砂漠に南国のハワイの人達かぁ
今回の旅行は寒そうだったですね。朝日の写真を撮ろうと思ったらすごく早い時間に出発ですもんね。だけどいつ見ても羨ましいわ。大自然がすぐそばにあるって感じで 実際はロングドライブなんだろうけど 道も空いてて
本当懐かしい。
また次の旅行楽にしてますね。
グレートソルトレイクの周辺って、意外と面白い場所があるんですよー。今回はいろいろ発見した旅でした。とっても寒かったけど、暖かい時期にもう一度訪れたいと思うところばかり。新しい場所たくさん開拓しておくので、いつか行きましょうね☆