Newberry National Volcanic Monument（ニューベリー火山国定公園）

今年の夏休みはオレゴンからワシントン州南東部まで足を伸ばしてみました。毎日暑いので少し涼しい所に行きたかったのと、久しぶりに森や海辺の撮影をしてみたくなったのです。

南カリフォルニアからはかなりの距離になるので飛行機で行くことも考えたのですが、やっぱり気楽なロードトリップが大好きなんですよね…　結局また長距離運転の旅となってしまいました（笑）。

最初の1日半はとにかくカリフォルニア州をぐんぐん北上、そしてオレゴン州に入り、撮影のために停まった初めての場所がここ。Newberry National Volcanic Monument（ニューベリー火山国定公園）。オレゴン州 Bendという町の南部に広がる火山地帯です。

今回たまたまルート上にあって、休憩がてら行ってみることにしたのですが、そうでなければたぶん素通りしてた場所。でもここが予想以上に面白い場所だったのです。

まず圧巻なのがこの Paulina peak からの眺め。

Paulina peak overlook, Newberry National Volcanic Monument, Oregon

約2434mの高さから、ニューベリー火山の全体像と南北に連なるカスケード山脈を見渡すことができます。

左が Paulina Lake、右が East Lake、その間にポコッと出ている火口、そして右端に見えるのが溶岩原。1300年前に流れた溶岩で、オレゴン州では一番若い溶岩の跡だそう。

火山地形をこんな風に上から見ることってなかなか無いので、とても興味深い。山の頂上まで自家用車で行くことができるのも嬉しい。

The edge of obsidian flow, Newberry National Volcanic Monument, Oregon

次に訪れたのが、Big Obsidian Flowと呼ばれる Obsidian（黒曜石）の溶岩原の中を歩くトレイル。溶岩原との境目を目の当たりにすると、凄い量の溶岩が流れて来たんだなーという実感が沸きます。

Big Obsidian Flow Trail, Newberry National Volcanic Monument, Oregon

トレイルを歩いていくと、真っ黒でピカピカの Obsidian（黒曜石）があちこちに。

Obsidian at Newberry National Volcaninc Monument

Obsidian（黒曜石）は火山岩で、マグマが噴出した際に急激に冷却され非晶質のままガラス状に固化したもの。シャープなエッジを利用して、何千年も前からこの石でナイフや矢じりなどの石器や武器が作られていたそうです。

トレイル上に黒曜石がごろごろしてますが、持ち帰るのは禁止されているのでご注意。

そして次に Lava Butte と呼ばれるスコリア丘へ。

既に午後6時半を過ぎビジターセンターと頂上へ行く道路が閉まっていたので、麓にあるトレイルを少し歩くだけにしました。

オレゴンの火山地形と言えばクレーターレイクが有名ですが、ここもかなり興味深い場所でした。他にも洞窟や滝など見所がいくつもあるし、美しい湖畔で釣りやボート、キャンプも楽しめるし、地元の人には人気のリゾート地みたいです。

名前に National と Monument という文字が入っているので、National Park Service の一部かと思ったら、そうではなく US Forest Service の管轄なんだそう。1990年に出来た比較的新しい公園なので、まだあまり名前が知られてないみたいですね。

行き方

オレゴン州中部にある Bend が一番近い町。Lava Butte （スコリア丘）へは、Bend からUS 97を南に11マイル、約15分のドライブ。丘の麓にビジターセンターがあります。

Paulina Peak Overlook へは、US 97を更に約12マイル南下、Paulina Lake Rd（Forest Service Roas 21）を左折して25マイル走り、右側に出てくる Overlook への道を約4マイル走ると山の頂上に到着。少しクネクネの山道ですが道路は舗装されています。

Big Obsidian Flow へは Poulina Peak を下り、Paulina Lake Rd（Forest Service Roas 21）に戻ってきたら、更に東へ4マイル進むと右側にトレイルヘッドがあります。トレイル自体は約1マイルのループで簡単。